モヤイ像はモアイ像と違う?その語源と渋谷に置かれた理由は?
忠犬ハチ公像と並ぶ言わずと知れた待ち合わせ場所、渋谷駅西口にあるモヤイ像にお世話になった人はたくさんいるでしょうね。特長的な大きな顔はどことなく優しい感じで癒されますよね。今で言うならゆるキャラ的な感じで。
でもモヤイ像ってイースター島のモアイ像とは違うんですかね?一見同じように見えますがよく見ると違うし、名前もモヤイとモアイで微妙に違いますね。気になるのでどうして渋谷にあるのかもあわせて調べてみました。
イースター島のモアイ像は謎だらけ⁈
チリ領イースター島のモアイは凝灰岩で作られた人面の石像彫刻のことで、島全体におよそ900体あります。。。島の海に面したアフと呼ばれる高台にだいたいの場合海に背を向ける形で立っています。最大級のものは高さ20m、重さ90トンになるものあります。
建造途中で放棄されたり破壊されたりしていて、現在アフに立っている30体はすべて近代以降に復元されたものなんですね。建造方法や造られた理由などまだ仮説の段階で証明できていません。世界の謎の中でも最も有名な石像といえるでしょう。
渋谷のモヤイはモアイをモデルにしたオリジナル!その語源は?
さて渋谷のモヤイ像ですが、これは本家イースター島のモアイ像をイメージした伊豆新島諸島の石造物です。新島には「抗火石(コーガ石)」という軽くて容易に加工できる珍しい石が産出します。この石を材料にさまざまなモヤイが作られたんです。
「モヤイ」は「モアイ」から連想された言葉ですが、日本語で「舫う(もやう)」(綱で船を繋ぎとめること)、また新島で使われる言葉で「催合う、最合う(もやう)」(力を合わせる、助けあう、共同で作業する、共同で使用する)という意味があるんです。
渋谷に設置された理由は?他にもモヤイ像は存在する
1980年(昭和55年)に新島の東京都移管100年を記念して新島から渋谷区へ寄贈されました。だいたい40年前に設置されたものなんですね。もっと古くからあるのかと勝手に思ってました。
実はモヤイ像は大田区の蒲田にも2体寄贈されていて、一体は駅前広場に設置。もう一体は長らく倉庫に眠っていました。1998年に所ジョージの番組「所的蛇足講座」で日本各地に貰い手を募集したところ3000通もの申し込みがあり、抽選で青森県深浦市の観光施設「ウェスパ椿山」に設置されました。
そのほかにも竹芝桟橋の「ニューピア竹芝」、茨城県石岡市の柏原池公園、静岡県下田市の道の駅開国下田みなとにも設置されています。
ただやっぱり知名度は渋谷が断トツですね。待ち合わせ場所としては、ハチ公の次に有名かもしれませんね。