サーブとレセプション 試合を左右するポイントはここだ!
2018/07/02
サーブはバレーボールのなかでの個人競技
バレーボールのゲームの中で唯一の個人プレーとされるのがサーブです。リベロ以外の全ての選手はサーブを打つことができます。
どこを狙うか誰を狙うか強く打つか弱く打つかどのように打つのも自由です。一本のサーブで流れを変えることもできますし、サービスエースで連続得点も可能です。
サーブの種類もたくさんありますがポピュラーなのはフローターサーブです。狙いを定めやすく、ボールのミートの仕方によって落としたり伸びたりとボールの軌道に変化をつける事ができます。
ジャンプして高さとパワーを加えるとジャンピングフローターサーブ、難易度は高いですが、助走をつけてアタックのように打つジャンピングサーブが決まると豪快でカッコいいですね。
横に回転を加えて打つサーブはレセプションする選手の手前でぐーっと曲がるので非常に取りずらいですし、今はあまり見ませんが天井すれすれまで高く打つ天井サーブなんていうのもあります。
相手コートへ入れるだけの簡単なサーブではすぐに攻撃されてサイドアウト(得点)を取られてしまいますが、攻撃性の高いサーブが成功すれば試合の流れ・勢いをチームにもたらすことができます。
相手チームのレシーブの弱い選手を狙うのが基本ですが、後衛からセッターが出てくるところを狙ったりコートの隅を狙ったり、相手のエースをねらって攻撃のタイミングを少し遅らせたりするのも有効です。
サーブが直接決まることをサービスエースと言いますが、連続してサービスエースをとることができれば相手チームに得点差をつけて有利にゲームを進めることができるのでサーブは本当に重要なプレーなんです。
サーブのプレッシャーは相当すごい!
静止した状態から一方的に攻撃できるわけですから、サーブを打つ方が圧倒的に有利にも見えますが、ネットにかけてしまったり、コート外にアウトにしてしまったり自滅する場合も多いのでサーブを打つ選手にはそれなりのプレッシャーもかかります。失敗しても自分以外の誰の責任にもできません。
相手方は労せずして1点もらったようなものですから、本当にラクなんですね。
また、サーブミスはチームの勢いを止めてしまいます。長いラリーに競り勝って、さあ!ここから!というときにサーブミスがあるとガックリしてしまいますよね。1セットの間に何回もサーブをミスってしまうと勝てる確率も低くなってしまいます。実際サーブミスが原因で落とすゲームも多いのです。
そしてさらにプレッシャーがかかるサーブがあります。それはピンチサーバーによるワンポイントのサーブです。大体にしてピンチサーバーが起用される場面というのはチームが苦しい時に流れを変えるためだったり、20点を超えてゲームを決めようというかなりシビアなケースです。絶対にミスは許されないうえに確実に有効なサーブを打つことが要求されます。応援席で見ていてもドキドキするような緊張感が伝わってくるんです。
レセプションは難しいけど重要なプレー!
サーブをレシーブすることをレセプションといいます。昔はそのままサーブレシーブとかサーブカットとか言ってました。いつから呼び方が変わったのか?それはさておき、
相手のサーブをきちんとセッターに向けてレシーブしてセッターがアタッカーにトスをあげて初めてこちらの攻撃になります。レセプションであげたボールがセッターを一歩も動かさずにセッターの額のあたりに返ることをAキャッチといいます。
このAキャッチができればこちらの攻撃は半分成功したのと同じです(個人の感想ですが)セッターは楽に色々なトスを上げることができますから多様な攻撃ができるからです。
逆にレセプションが乱れてセッターが移動しながらトスをあげなくてはならなかったり、セッターに届かなかったりしたら、満足に攻撃に移れませんし、チャンスポールを返すだけになってしまいます。
最悪なのはサーブが取れない。サービスエースをとられてしまう事です。一本のサーブが取れないだけで相当その選手のマインドは落ちますから、これを立て続けに2本3本とれなかったら確実にその選手の心が折れます。「もう自分のところにサーブを打つな!」とさえ思います。
チームが苦しくなるのは大体レセプションを連続して失敗した時です。実際に連続得点されてしまいますし、チーム内のムードも停滞してしまいます。コート内で声を出して励ましたり、監督はタイムを入れて切り替えを図ります。
レセプションというのは応援席から見ていると簡単に見えるのですが、実際にコートでやってみると難しいんです。ボールは自分に向って飛んでくるので、落ちるボールなのか伸びるボールなのか見極めがつきません。(横から見ればわかりますけど)
また、前後左右の選手との関係が出来ていないと、誰がとるべきサーブなのか判断が遅くなって、間に決まってしまいます。大声でジャッジ(アウトかインか教えること)も必要ですし、なによりもメンタルの強さが絶対に必要です。
「自分のところに打ってこい!絶対にとる!」と思っていないと本当に取れないんです。前述のように逃げる気持ちになってしまうと絶対にとれません。
サーブを攻撃と守備のそれぞれからみると試合での駆け引きがまた面白くなりますよ。