グランメゾン東京 料理指導のランブロワジー吉富力良ってどんな人?
2019/10/23
10月からのTBS新ドラマ木村拓哉さん主演の「グランメゾン東京」が始まります。
このドラマ、フランス料理の激戦区、本場パリでも最も予約の取れない三つ星レストラン「ランブロワジー」が初めてドラマのロケを許可したということも話題になっています。
木村拓哉さんはランブロワジーで出会った日本人副料理長に料理の手ほどきを受けました。今回はランブロワジー副料理長・吉富力良さんについて調べてみます。
料理学校卒業後、挫折の連続
吉富力良さんは1985年生まれの34 歳。 出身地は熊本県、実家は農業を営んでいて忙しく、幼いころから料理と作ることが多く料理人の道を志します。
高校を卒業後、福岡の料理専門学校で学び、その後、福岡のレストランに入社。厳しい指導に4ヶ月で鬱になり、退社。実家の熊本で1-2ヶ月引きこもりますが、自分には料理しかないと自力で熊本のフランス料理店の働き口をみつけて働きます。
ここは親身なオーナーのもとで2年間働きます。さらに上を目指して東京のレストランに入りますが、しごきに等しい扱いにある朝、突然身体が動かなくなり部屋に引きこもり、シェフに説得されるも退社してしまいます。
両親に心配かけるので熊本には帰れず、東京の二つ星レストランにで働くも、午前10時から深夜まで働き、先輩には殴られ精神的にも肉体的にも限界で3か月で辞めることになります。
サラっと書いてしまっていますが、相当な苦労をされています。普通はもう料理の世界はいいやとなりますよね。

バリに渡り苦労の末、ランブロワジーに採用
あまりに厳しい世界に、料理の世界をあきらめようとしますが、最後にフランス料理の本場フランス・バリを見てからにしようとわずかな貯金をはたいてパリへ渡ります。
初めて働いたお店ではドミトリーの生活になじめず終電が終わった後の地下鉄で寝ることもあったそうです。2件目のお店ではワーキングビザをとってくれるという約束を反故にされ、給料も3か月働いて100ユーロしかもらえないというヤバさ。
自力で労働ビザを取得してから、ようやく二つ星のレストランで働き始めます。そこでは店員からの嫌がらせで辞め、さらに二つ星のミッシェル・ロスタンで働き、店を任されるほどの実力を付けていきます。
ランブロワジーには普通に履歴書を送って応募したそうですね。連絡がないので吉富さんから電話をして面接にこぎつけ、さらに2か月後に連絡をしてようやく採用になりました。
世界大会でチャンピオンに
ランブロワジーで働きはじめて2年目でパテ・アンクルート世界大会に出場。パテ・アンクルートとは肉などの具材をパイ生地で包んだ料理で日本のおにぎりみたいなものだそうです。
初挑戦では準優勝でした。ランブロワジーのマダムは誉めるどころか、ランブロワジーは2位ではダメなのよ。と叱咤したそうです。
2回目の挑戦で見事優勝に輝きました。過去9回の大会のなかで審査員が満場一致で優勝が決まったのは初めてだそうです。花形の肉部門のシェフも任され現在は副料理長です。
いやーものすごい挫折の数ですねー!そしてまたそれを乗り越えてきた意思の固さがハンパありません。 「私は技術も無い、才能も無い人間です。ただ人よりもほんの少しだけ勇気と行動力だけはありました。」という吉富さん。それプラス絶対にあきらめなかったマインドはものすごい熱量だと思いますよ。