安田純平さんが旅券(パスポート)の発給を拒否された理由は?
2020/01/16
フリージャーナリストの安田純平さんがバスポート・旅券の再発行の申請をしたのにこれを拒否されたのは違法として、国を相手取って訴訟を起こしました。安田純平さんとといえば、内戦下のシリアを取材中に、約3年4か月の間拘束されて2018年10月に解放されたときには大きなニュースになりましたよね。
外務省は旅券法という法律の条文をもとにパスポートの発給をしないという立場ですが、安田さんの主張と食い違っている印象もあります。あわせてネットの反応もみてみますね。
外務省が安田さんに旅券(バスポート)を発給しないのは?
安田純平さんは拘束されていたときに奪われたパスポートを、帰国後の2019年1月に再発行を申請しました。4月には外務省から渡航計画の提出を求められて、5月にインド、6月にヨーロッパへの家族旅行の計画を伝えたのですが、外務省から旅券の発給を拒否されたという経緯です。
理由は安田さんがトルコで解放されたときに5年間の入国禁止処分を受けていることです。
旅券法の第13条には
外務大臣又は領事官は、一般旅券の発給又は渡航先の追加を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、一般旅券の発給又は渡航先の追加をしないことができる。
とあり、その1号に
渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者
要するにトルコに入国することができないため、旅券の発給を拒否されてしまったという事ですね。

安田純平さんの主張は?
安田さんはトルコに渡航するわけではないし、一国からの入国禁止を理由に海外渡航自体を制限するのは法律の拡大解釈ではないかと主張しています。外国への移動の自由を保証する憲法に反するというわけですね。
さらにパスポートは身分証明書としての側面もあるわけだから、それを国の判断で認めないとなれば独裁国家になってしまう。と批判しています。
SNSの反応は安田さんに批判的
確かに安田さんはトルコに行くとは言っていないし、家族旅行で行くというインドもヨーロッパも紛争地域ではなく、戦場の取材にいくわけでもないのだから、その点については安田さんの主張も理解できるところはあります。
ただ外務省としては、今回は家族旅行だとしても、いずれ将来的に安田さんが紛争地域へ渡航するのではないかという懸念があるのは明らかですね。
SNSでの反応も安田さんにたいして超きびしいです。
・国外に出たらまた人質になる。
・解放されたときに国が払った身代金を返してから言え
・もう人質になっても助けなくていいという念書を書け
大体こんな意見が多いです。いや厳しいですね~。安田さんの事件に対して大多数の人が納得していないという事がわかりますね。
戦場ジャーナリストという仕事は自らを危険にさらすことを代償に、現地でなくては知りえない情報を発信するという本当に価値あることだとも思うんですが、トラブルに巻き込まれたときは必ず自己責任という話になりますからね。
安田さんもしばらくは国内旅行で我慢するしかないんでしょうかね。